1890年、実業家のエウセビ・グエルは所有していた繊維工場をサンタ・コロマ・ダ・サルバジョに移転し、その地に劇場、学校、教会などが揃うコロニア・グエルの建設を行いました。モデルニズムの流れを新設の建築物に取り入れるため,さまざまな建築家が採用されましたが、このほとんどがガウディの助手たちでした。ガウディ自身は教会建設を請け負いました。
聖堂は、 今でこそ地下聖堂と呼ばれますが、上部に3本の塔を持つ教会堂が建設されるはずでした。それらの塔は三位一体、つまり父(神)、子(キリスト)、聖霊を意味します。ところがガウディは、サグラダ・ファミリア建設に専念するため、この聖堂は未完成のまま工事が中断してしまいました。未完成に終わったこの教会がガウディの最高傑作と位置付けられるのは、ガウディが数々の革新的な建築学的試みを総合的に実践した初めての作品であることに由来します。この試みは後のサグラダ・ファミリア教会の建設に受け継がれています。
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